長文となりますが経緯をご説明いたします。
中国ではマスクは医療用具です。
2020年1月～2月の中国武漢コロナウィルスによる国内マスク不足により
日本をはじめ海外から多くの（中国政府が認可していない）マスクが支援物資として送られました。
※現地情報では救援物資、無償提供ということで大半は通関できたとのことでしたが
日本同様、高値転売目的の輸入は差し止められました。
次に各国で武漢ウィルスが蔓延し、中国はマスクを輸出することに
なりましたが、高値転売を目的に にわか工場が林立し、
品質の低い偽物マスクが多数輸出され
各国で中国製品の信頼を落とすことになりました。
そこで2020年4月25日 中国税関は
「防疫物資輸出の品質監督を強化する公告」により
中国の「医療用マスク」は厳格な「区分」輸出前検査が行われるようになりました。
そのため中国の輸出業者はNON-MEDICALと記載し、外国向け、非医療用マスクということで
区分を変更することで輸出通関しています。
今後中国製のマスクには NON-MEDICAL、非医用 など
医療用マスクではない という記載が必ずパッケージにつくと
考えられます。※（追記あり）
日本ではマスクは医療用具ではありません。
いわゆるN95マスクもDS2マスクも医療用具ではないので
製造販売の免許も規制もありません。
ちなみにサージカルマスクという呼称もよく聞かれますが
これは米国で使われる外科手術時に医療従事者用のマスクであり
日本にはサージカルマスクについての規格はございません。
KN95マスクはフィルタ性能はN95,DS2と同等とのことですが、
形状がイヤーループであり、ヘッドループで密閉性を高めた
N95やDS2とは別物なのでご理解の上
適切な場面でご使用ください。
KN95マスクと N95マスクの違いは
こちらを参照ください。
※2021年4月追記
「外国向け医療用マスクは厳格な検査は受けていないのか？」
→NON-MEDICAL、非医用表示は区分を変えることで
迅速に通関、輸出するための処置であり
マスクの構造は従来と同じです。
また中国の低品質な「にわかマスク工場」は次々と閉鎖されております。